メタルジグのブランク(未塗装品)が完成したら次は塗装です。塗装工程はざっと下記になります。
- バリ取り
- (パテ埋め)
- (プラサフ)
- 研磨・足付け
- プライマー塗布
- ホログラム転写
- 塗装
- コーティング
それぞれについて解説していきます。
バリ取り
先ず大まかなバリをヤスリで削っていきます。鉄鋼ヤスリなら何でも良いと思います。番手が荒すぎると次のプラサフで傷が埋まらなくなるので注意です。
(パテ埋め、プラサフ)
バリが取れたら顕著なヒケや気泡をパテで埋めます。私はラッカーパテを使用していますが、ポリパテの方が減肉しにくいので使いやすいと思います。
特に仕上がりの品質を気にしなければプラサフの工程はスキップしてもOKです。鋳造の品質が許容レベルだったら私もスキップしています。
パテが乾いたら表面を研磨してナラします。
研磨・足付け
表面がある程度平滑になったら不織布ヤスリで研磨します。削り過ぎないように注意しましょう。不織布ヤスリはスコッチブライトのダイソーコピー品がオススメです(#320)。
研磨が終わったらパーツクリーナーでキレイにしておきます。
この足付けをしっかりやらないと、次の工程のプライマーが弾いてしまって塗れません。水性のプライマーを使っているため弾きが顕著なのですが、油性のプライマーでも密着力向上の観点から足付けはやったほうが良いです(めちゃくちゃ剥がれます)。
プライマー塗布
足付けが終わったら、プライマーを塗布します。これは熱転写ホログラムの転写性、密着性を向上させる効果があります。
スプレーでも刷毛塗りでもいいと思いますが、私はドブ漬けしています。
わたしはターナーのスーパー万能密着君がお気に入りです。塗布後は一晩乾燥させます。冬場でも夏場でも一晩でOKです。
このプライマーですが、次の工程のホログラム転写に対してめちゃくちゃ重要です。品質重視の方は2〜3回どぶ漬けをした方が失敗が少なくなります。
ホログラム転写
プライマーが乾いたらホログラム転写です。失敗が起きやすい工程で私も未だに苦手(不良が出る)ですが、大事なのは加熱と圧力です。
私は熱伝導シートとウレタンパッドを使用しています。熱伝導シートをアイロンの強設定で1.5分以上加熱するとちょうどいい感じです。
ウレタンパッドの上に熱伝導シートを置いて、アイロンで加熱したら、適当なサイズに切った熱転写ホログラムで挟んで、ウレタンパッドを敷いてから上から押し付けます。
いったん押し付けた後、仕上げとしてタオルを敷いて木の板でグリグリ押し付けます。踏みつけてもOKです。とにかく圧力が大事です。
もう片面もひっくり返してタオル&木の板でグリグリ押し付けます。アイロンで再加熱も忘れずに。
触れるレベルまで温度が下がったらホログラムの台紙フィルムを剥がします。
何度も記載していますが、とにかく圧力が大事です。そのため小さいジグやオモリの方が熱転写は成功しやすいです。
塗装
ホログラムが貼れたら塗装していきます。今回はタチウオジギング用にピンクパープルを塗っていきます。
先ずホログラムの境目をシルバーで隠していきます。が、正直やらなくてもOKです。販売するものでなければ私はやっていません(そもそも今回のモノはかなり横着しています)。
塗料はMr.カラーを使っていますが、塗料:レベリングシンナー=1:1くらいで薄めます。自分は濃いほうが好きですが、濃すぎるとブツブツになります。また、シルバーを吹きすぎるとホログラムの輝きが損なわれるので注意です。
次にクリアピンクを吹いて、メタルピンク調にしていきます。このときも1:1で薄めます。
次に背中をメタルパープルで塗っていきます。クリアパープルでも良いかもしれません。
これで完成でもいいですが、せっかくなので、グローベリーにしましょう。
先ずはグローの発光を良くするためにベースホワイトを腹側に塗っていきます。適当でOKです。
ホワイトが乾いたらグロー塗料を塗っていきます。私はMr.カラーのクリア:シンナー:蓄光顔料=1:1:1くらいで混ぜて使っています。
ホワイトを吹いたところに調合した蓄光顔料を吹いていきます。私は0.4mmのノズルのエアブラシを使用していますが、0.5mmの方が良いかもしれません。
一通り塗れました。
コーティング
塗装が終わったらコーティングです。その前にアイのシールを貼っておきます。
コーティング剤は2液のウレタンを使っています。PG80というやつです。
最初から厚塗りするとホログラムが溶けるので、2回位に別けて塗っていきます。(10回程塗る方もいらっしゃるらしいです・・・)
先ずは濃いめ(主材:溶剤=2:1)くらいで全体に塗っていきます。クリアのコーティングは0.5mmのノズルで吹きます。
安いエアブラシを別に購入したほうが低リスクです。私は下記のを使用しています。
表面がブツブツになりがち(というか砂吹きといいます)ですが、後で仕上げするので問題ないです。
1回目が乾いたら2回目を塗っていきます。この時は薄め(主材:溶剤=1:1)に調合します。薄めの方がレベリング性が高く表面が平滑になります。すなわちツヤがでます。初回に作ったウレタンが残っているはずなので、それを1.5~2倍に薄めればOKです。
塗膜の強さを求めると先述のとおり~10回程度コーティングしても良いですが、傷でボロボロになる前にロストすることのほうが多いので私は2回が多いです。
コーティングが固まったらアイに付いた塗料を剥がして完成です。
個人用使い用にかなり横着したので、仕上がりはちょっとイマイチです。こだわりたい方のこだわりどころは下地です。
今回はエアブラシや2液ウレタン等、ハードルが高めな道具や材料を使いましたが、100均のモノでも十分塗装できると思います。次回はそのあたり記載したいと思います。
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