タイラバヘッドを自作する方法

自作釣具・DIY

タイラバヘッドを自作する方法としては太鼓型おもりに穴を開けて、保護チューブを挿入する手法が一般的かと思います。

ただ、その方法だと1つの形状しか作製できません。この記事では鋳造からオリジナルのタイラバヘッドを自作してみます。

マスター作製

先ず型を作る必要があるので、型を取るためのマスターを用意します。
コピーしたいタイラバヘッドがあればそれでOKです。ここでは保護チューブ付きのものを想定しています。

私は3Dプリンターでヘッドをモデリングしました。3Dプリンターでモデルを作っておくと縮尺違いで重量のバリエーションを作ることができます。

60gと90g狙い

このとき保護チューブもマスターに取り付けますが、完成より長めになるようにしておきましょう。私は直径6mm、内径2mmのPTFEチューブを使用しています。PTFEの耐熱温度は300℃近いので溶けた鉛の熱に耐えることができます。

マスターが用意出来たら型を取っていきます。基本的にはメタルジグと同じですので下記を参考にして頂ければと思います。

私はシリコーンを使用していますが、1kg4000円弱と高価なのがネックです。ヘッドが500円と考えれば、8個以上作らないと元がとれません。

型取りのコツだけ簡単に記載しますと、


・最後に固まる所(肉が厚い所)に湯口をもってくる
・エア抜きの経路を設ける

以上になります。最後に固まるところが縮むのでその対策です。エア抜きの経路を設けないと、鉛が型に入っていきにくくなります。

鋳造

型が完成したら次は鋳造です。こちらもメタルジグとほとんど同じですので、下記を参考にして頂ければと思います。

基本的にはメタルジグと同じです。

決定的に違うのは金具ではなくPTFEチューブを鋳込むことです。PTFEは滑り性が非常に高いので、普通に鋳込むと抜けてしまいます。

ですので、下図のようにニッパーでカエシを作っておきましょう。

PTFEチューブにカエシをつくったところ。

刃を入れすぎると穴が空いて鉛が充填されてしまうので注意です。

また、鋳造のコツだけ記載しますと。

・鉛を溶かしたらよく撹拌する(撹拌して完全に溶かす)
・煙が出なくなったら鋳造する
・鉛がスムーズに流れ込まない場合は湯口、エア抜き穴を拡大する脱型は気長にまってから

以上です。

型に注ぐ時の温度が高すぎると型が痛むので、温度は重要ですがいちいち温度計で測るのは大変です。そのため、撹拌して無理やり溶かすようにしましょう。

カワハギ用のオモリも一緒に鋳造しています。品質はマズマズ。


何故そうするかというと、そういった手法をとることで完全に溶けた瞬間が硬質鉛の融点に近い(250~280℃近辺)と考えることができるからです。


完全に溶けた後、スラグを除去しコンロの火を強火から中火にし、1分ほど待てば煙は収まっているはずです。そのタイミングで鋳造すれば品質が極端に悪いことはあまりないと思います。また、型からの取り出し(脱型)が早すぎると肌荒れが発生するので注意です。

塗装・コーティング

本体が完成したら次は塗装になります。
ですがこちらもメタルジグと同じですので下記を参考に頂ければと思います。

基本的にはメタルジグと同じです。

ただ、アイがないため固定が大変です。私は保護チューブにクリップを引っ掛けて塗っていますが、固定用の治具がほしいと思っています。釘とかを刺して固定しても良いと思います。

下地塗料を塗ったところ。

コーティングも2液のウレタンで問題有りません。

基本的にはメタルジグと同じですが、保護チューブにPTFEを使うこと、PTFEチューブには切れ込み(カエシ)を設けて抜けにくくすること、以上が違う点となります。

ライムチャート

どうせ自作するならオリジナル形状にチャレンジしてみては如何でしょうか。

完成しました。実釣はこれからですが。。。
初回は全く釣れませんでした・・・

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