折れた竿をチタンティップ化する簡単な方法

自作釣具・DIY

折れた竿を簡単にチタンティップ化する方法

ほんの不注意でロッドのティップが「ポキン」と折れてしまうことってたまにあると思います。修理は高いし、捨てるのはもったいない。であれば、チタンティップ化を検討してみては如何でしょうか。

ロッドビルディングは専用の道具が必要と思われがちですが、こだわらなければ100均の道具で作れてしまいます。

必要な道具

以下が必要な道具になります。

チタンティップ

チタンティップのブランクです。折れた部位にもよりますが、先端から200mm以内であれば全長250mm外径1.5-0.7mmの下記商品で良いと思います。

カーボンロービング

炭素繊維です。4mm程度の帯ですが、1mm程度に割いて使います。少量しか使わないので、下記の商品は安くてオススメです。普通にロッド用のスレッドでもOKです。ただカーボンの方が感度が増すかなと。そんなことはないんでしょうけど。

ガイド

折れた竿から取り外しておきましょう。ライターで炙った後、カッターでザクザクすれば割と簡単に外せます。

エポキシ接着剤

チタンティップの接続に使います。

ヤスリ

チタンティップとガイドの足を軽く削って密着性を上げるのに使います。

Gクリア

ガイドとティップの仮止めに使います。

瞬間接着剤

カーボンロービングを巻き込む時に使います。

UVレジン(ハード)

ガイドのコーティングに使います。100均のモノでOK

UVライト

UVレジンの硬化に使います。こちらも100均のモノでOK

パーツクリーナー

接着前の脱脂に使います。

ざっとこんなところでしょうか。全部購入しても3500円くらいかと思います。

取付作業

それでは取り付けていきましょう。

チタンティップの増肉

竿の折れた箇所をヤスリ等できれいに研磨した後、チタンティップを差し込んでみましょう。この時にスルスル過ぎると増肉が必要です。逆に入らなければ入るところまでロッドを詰めるか、チタンを削りましょう

私はソリッドティップの竿が折れたため、ソリッドティップになっている部分を根本から引っこ抜きました。

その結果1.5mmの線径ではスルスルになってしまったので、下記のようにカーボンロービングを巻いて増肉しました。

テキトーでOK

瞬間接着剤を増肉したい箇所に薄く塗り、カーボンロービングを1mm程度に割いてから適当にぐるぐる巻きにすればOKです。

負けたらエポキシ接着剤で薄くコーティングしておきましょう。

チタンティップの接続

接続する幅(ロッドに差し込む幅)は20mmくらいが良いということなので、20mmギリギリ入るくらいまで表面を研磨します。逆テーパーでつなぎ目をキレイにする手法もありますが工作難易度が高く、時間がかかります。

私は段差をカーボンロービングでぐるぐる巻き&エポキシコーティングで埋めることにしました。後から削るのでテキトーでOKです。

ぐるぐる巻きで段差を埋める

エポキシが硬化したらヤスリで形を整えます。後からガイドを付けることになるので大体でOKです。

ある程度でOK

ガイドの取り付け

ガイドの取り付けですティップを並べてみて取り付ける位置のあたりをとります。この時マジックで目印をつけてもOKです。

ざっくりとアタリをとります

先ず、取り付ける箇所をヤスリで粗します。ロッド、ガイドの脚(表裏)も忘れずに。粗しが終わったら、パーツクリーナで脱脂しておきましょう。研磨粉の除去の意味もあります。

脱脂の後はGクリアでガイドを仮止めします。Gクリアはほんの少しでOKです。

Gクリアじゃなくて瞬間接着剤でもOK

仮止め出来たらガイドの脚に瞬間接着剤を薄く塗って、カーボンロービングを巻いていきます。カーボンロービングは1mm以下の幅、0.5mmくらいに割いた方が良いです。

割いたカーボンロービング
適当巻き(どうせ削るので)

巻き終わったら最後に薄く接着剤を塗ってほどけないようにしておきます。このとき爪楊枝の先端に少量取って塗るとやりやすいです。また、はみ出たカーボンや凹凸は後で削るのでテキトーでOKです。

接着剤で軽くコート

同じ手順でどんどん巻いていきます。

完了しました。

全部付きました。

接着剤が乾いたら、はみ出たカーボンをニッパーで切断し、全体の形をヤスリで整えます。カーボンの削りカスは吸わないように。

UVレジンでコーティング

形が整ったらコーティングしていきます。釣り糸が引っかからないようにガイドの付け根にラウンド形状を作るのが目的と考えています。

モーターでゆっくり回しながら、2液のエポキシ(低速硬化)を用いるのが一般的ですが、素人にはハードルが高すぎます。

そこで使うのがUVレジンです。コイツなら硬化は一瞬。手でくるくる回しているうちに硬化してくれるので専用のモーターは不要です。

先ず爪楊枝でカーボンロービングを巻いた箇所に薄くUVレジンを塗ります。すぐ固まるので薄くでOKです。もちろん最初から多めにぬってもOKです。

少量塗って

そしてUVライトを点灯し、その中でくるくる回します。足りなかったらさらに塗ってくるくる回して太らせていきます。

UV照射

完成しました。トップガイドの付け根も忘れずに。

いい感じ!とにかく早い!

塗装

このままでも使用可能だとは思いますが、私は塗装することにしました。先ず、チタンの素地を#1000のヤスリで研磨し、ガイドをマスキングします。

そしてパーツクリーナーで脱脂。トタン鉄部用の白をエアブラシで塗装しました。せっかくなので部分部分を蛍光イエローで塗ってゼブラにしてみました。

マスキング後
塗装後。実際イカメタルに使用しましたが、見やすかったです。

チタンへの塗装は難しく、○AIWAの竿もティップの塗装が剥げるとのことなので、まぁどれだけ持つかと言うところでしょうか。

耐久性については追って記載したいと思います。とりあえず1回の釣行で剥げ剥げになるということは有りませんでした。

またチタンティップの効果は絶大。目感度を維持したまま手感度も上昇しているように思いました。

100均の道具で比較的簡単に出来ますので、チャレンジしてみては如何でしょうか。特にUVレジンの適用は修理のハードルをガツンと下げることができると思います。


~25号までのイカメタルなら下記のティップでOKかと思います。
(元竿のやわらかさにもよりますが)

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