先日、久しぶりにイカメタルに行きましたが、掛けた時の重量感や達成感で病みつきになりそうです。一昔前は15号が最重量くらいでしたが、今では25号が主流みたい。
いろんなカラーを揃えようとすると意外とコストがかかりますし、興味もあったので自作してみたいと思います。
マスターの用意
鉛スッテといえども、基本的にはメタルジグやカワハギオモリと同じはず。ということでマスターを作っていきます。
構造の参考にするのはEZメタル25号
後から布を巻くことを考えると布を巻きやすい、あるいは布を処理しやすい構造であることが求められます。どうやらヘッドの溝で布を巻き締めて、端っこはボディの中央のミゾに埋め込んでる?(もしくは接着)しているようでした。
巻きしめた箇所でカットしてしまえば(あるいは最初からカットしてあっても)見た目をキレイにできるので理にかなっていると言えそうです。ほつれも防止できます。エギは背中に溝を切ってそこに布を埋め込むみたいですので、鉛スッテにもそれを採用することします。
カンナの取り付けは金属棒(ステンレスワイヤー)を一緒に鋳込んでしまうか、穴が空くように鋳造して、そこに棒を接着して取り付けるか悩みましたが、ステンレスワイヤーを一緒に鋳込んでしまう方法を選択しました。その方が接着工程を1工程減らすことができます。
そして作ってみたマスターがこちら。奥側が本命で、手前側は意欲作です。
奥側のは、全体がコンパクト&沈降速度が稼げるように若干リアバランスになっています。ただ、水受けが良くなるように断面は円形ではなくおにぎり形状になっています。
これは水平フォールへの移行のしやすさを狙っています。(アイの位置をヘッドの上目に付けたらレ○ルスッテに似た感じになりました笑)
次はこのマスターを使って型取りを行っていきます。
型取り・鋳造
マスターが完成したら、次は型取りです。型取りは基本的にはメタルジグと同じですので、具体的な作業手順は下記を参考にして頂ければと思います。
まず、型枠と粘土を用意して
粘土をくり抜いて半分埋めます。
ボディセンターの溝の処理が難しかったですが、なんとかなるだろうとそのまま型取りしました。側線のデザインとして、真横に設けても良かったかもしれません。(意欲作タイプはそうしています)
シリコーンが固まったら、ひっくり返して粘土を除去します。案の定、センターの溝にシリコーンが入っていなかった箇所があったのでそこを修正します。最後にワセリンの離型剤を塗ってシリコーンを流します。
これで型取りの大半が終了です。
シリコーンが固まったら、型枠から外して完成です。今回は硬化後にエア抜きの穴を設けることにしました。
型が完成したら、後は鋳造です。鋳造工程も基本的にはメタルジグと変わりません。ですので、こちらも下記をご参考に頂ければと思います。
先ず離型剤(ベビーパウダー)を塗布し、金具をセットします。
金具がセットできたら、溶けた鉛を注ぎます。型が温まってから金具をセットする方が大半かと思いますが、私はそのままやってしまいます。
若干サイズが小さめのものが出来上がりますが、個人使いであれば重さ違いのバリエーションとして使えるのでOKです。(販売するものは重量が安定したものを使います)。
鋳造できました。まずまずといったところでしょうか。次は全く未知の領域です。
塗装
鋳造が終わったら先ず塗装することにしました。
先ずはバリ取りと足付けです。バリは金ヤスリ、足付けは不織布ヤスリを使います。不織布ヤスリはダイソーのスコッチブライトコピー品#320がおすすめです。
足付けが終わったらキッチンペーパーにパーツクリーナーを染み込ませて拭きとります。その後、白のペンキをシンナーで1:1に薄めたものにドブ漬けします。
ペンキはニッペの鉄部、建物、トタン用の白を使っています。ドブ漬けは1回行いました。2回のほうが発色がよくなりそうです。ドブ漬け後、1日放置したら次はグロー塗装をします。
なにやらブルーグローが流行っているみたいなのでブルーグローの顔料を用意しました。
グロー顔料:クリア:シンナーを1:1:1くらいで混ぜます。ドロッパーボトルに用意するとその後の工程が楽なのでおすすめです。かなり濃いですが、ギリギリ吹けるくらいのほうが、時短になって好きです。
塗れました。基本的に鉛スッテはレッドヘッドが多いので次はレッドを塗っていきます。私はクリアーレッドをヘッドにマスキングせず塗りました。どうせ布を貼るので時短です。
次に一応ウレタンクリアーを塗っておきます。私は2液のPG80を使っています。
艶が出たら完了です。次は初めての布貼りです。
布貼り
首とお腹に溝を作ったので、そこに合わせて布を貼っていきます。いろいろ使いましたが、スプレー糊と瞬間接着剤が使いやすかったです。
先ず、スプレー糊を塗った布を本体首の溝に合わせて巻いて行きます。この時おなか側の溝に瞬間接着剤を塗っておいても良いと思います。
ぐるっと巻いてお腹のところで止めます
余りを切断し、端部をお腹の溝に埋め込んでいきます。それが終わったら首のところに赤い糸を巻きます。ほつれ防止です。
巻けたらこちらも瞬間接着剤で止めておきました。写真はミドリの布ですが、白色のメッシュ状の布も使いました。
これはダイソーの洗濯ネットです。しかもこの布UV発光します。普通の布より伸縮しやすく貼りやすかったです。
貼り終わりました。
塗装2回目
布が張り終わったら2回目の塗装です。白のメッシュを貼ったものに好みの色を塗っていきます。
蛍光イエローや蛍光オレンジ、蛍光ピンク等を塗装しました。塗料は普通にMr.カラーをレベリングシンナーで1:1に薄めたものを使っています。
一晩乾燥したらほぼ完成です。
仕上げ
アイのところは市販のアイを貼ればOKですが、私はUVレジンで自作しました。
先ずアイの箇所に黒色を塗ります。そしてその上にラインストーンシールを張ります。こちらもダイソーのモノです。
この上にレジンを滴下して、硬化させます。
完成しました。
初めてこの方法を使いましたが、低コスト&簡単でおすすめかと思います。後はカンナを取り付けるだけです。
市販のカンナをエポキシ接着剤でとりつけます。グルーガンでも良いかもしれません。
完成しました。これは白のメッシュ&クリアグリーンを塗ったタイプです。蓄光させた後、暗闇ではこんな感じになりました。
青白く光っています。ドロッパー含めていろいろつくりましたが、こんなラインナップになりました。
早速実釣でつかってみました。
実釣
釣行記にも記載しますが、普通に釣れました!当日はブルー夜光もしくはケイムラが強い印象でした。
イカメタルが初の後輩(釣り自体が初心者)が使ってみてくれましたが、初心者でも3~4杯このスッテで釣ってくれました。
(3~4/25杯なのでまぁまぁな確率。ドロッパーが強い日でしたし)
私はというと半信半疑で使えませんでした(EZベイトメタル信者となっていました)。
次の釣行では自分の鉛スッテを信じて使いたいと思います(笑)
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